PROJECT
STORY

02

電子チケットサービス

社員の想いから生まれた
アーティストを支えるサービス

OUTLINE

社員一人一人が持つ想いやアイデアをかたちにし、社会的な課題を解決する新規事業の立ち上げを推進しているドコモグループ。そのなかで生まれた「teket(テケト)」は、アマチュアを中心に、チケットの管理コストに悩むアーティストを支援する電子チケットサービスです。

社員自らの体験が元となった企画が2年の月日を経て資金を呼び込み、リリースに辿り着きましたが、直後に新型コロナという緊急事態が発生。あらゆるイベントが中止に追い込まれる逆風ながら、だからこそアーティストを支援したいという想いで、事態を乗り越えるアイデアを生み出し、サービスを進化させ、前へ進んできました。

ドコモの中でも重要領域とされるエンタメにおいて、あらゆるサービスの基盤ともなりうるチケットサービスの開発プロジェクトをご紹介します。

PROJECT MEMBER

私たちが紹介します

  • 新事業開発部(株式会社teket出向)

    SHIMAMURA SHOH

    島村 奨

  • 新事業開発部(株式会社teket出向)

    SUMIDA YASUYUKI

    隅田 穏之

  • 新事業開発部(株式会社teket出向)

    HARUGUCHI KENTA

    春口 健太

01 事業創出の制度

新規事業の創出・グロースへつなげる制度で一人一人の想いとアイデアをカタチに

企業が将来の競争力の源泉となる事業や人材を育むことが求められる今、ドコモグループでは、社員が持つ可能性を最大限に引き出し、社員が想いを持って新規事業創出に取り組むことにより、事業創出と人材育成を両輪で進めていくために、「docomo STARTUP」を立ち上げました。ここで芽生えた事業アイデアは、まずドコモグループ内で初期検証された後、社内外の資本・メンバーの協力を得て、ドコモからは独立した会社を設立して事業化させるスピンオフ(※1)やスピンアウト(※2)によるスタートアップをめざします。
電子チケットサービスもこの制度から生まれた事業アイデアの一つ。発案者は、もともと新規事業の創出を目的にドコモへ入社し、この「docomo STARTUP」に参画。100以上のアイデアを考えた中から、自身がプライベートで直面する問題を解消する企画として、電子チケットサービスの開発に取り組みました。その課題とは、オーケストラなどのコンサートにおけるチケットの手売り・手渡しに伴う時間と労力という管理コストです。立ち上げメンバーがプライベートで所属するアマチュアオーケストラでは、1公演あたり約1,000名のお客さまが来場されていましたが、その約9割は手渡しや取り置きによる紙のチケットであり、Web上のチケット利用は1割程度に留まっていました。この9割を占める紙のチケットの管理が負担となり、練習もままならないほど多忙にさせていたのです。このような課題を解決する電子チケットサービスの実現をめざし、事業化への歩みが始まりました。

※1 スピンオフ…独立元の企業から出資などの支援を受けて独立し、独立後も子会社になるといった資本関係を保ち続けるかたち。
※2 スピンアウト…独立元の企業との資本関係は継続されず、完全な独立企業となるかたち。

02 事業化のプロセス

個人的な課題感が全国レベルで共通していることを確認し検証を重ねてリリースにいたる

まずは他団体でも同様の課題を抱えているかを検証するため、約10のアマチュアオーケストラ団体への対面でのインタビュー、さらに約1万人が参加するクラシック音楽のSNSでアンケートを実施。全国に数多くあるアマチュアオーケストラ団体で、同様にチケットの管理コストが共通の課題となっていることを明らかにしました。そこからマーケット分析とともに事業計画を策定し、「手売りチケットのDX」をコンセプトに、プロトタイプの開発に取り組んでいったのです。
プロトタイプ開発において意識したのは、これまで紙のチケットを利用されていたような観客の方々でも使いやすいサービス設計にすることです。まずは指定席を選んで購入するという基本機能にフォーカスした仕様で、どれくらいの観客が電子チケットへの移行を受け入れるかを検証していきました。その検証によって電子チケットへの受容性を確認した後、将来的にサービスを拡大していくシナリオを策定。企画した段階からは、約2年の月日をかけて社内での承認と開発資金を獲得し、2019年10月に「teket(テケト)」のサービス名でリリースを果たすことができました。電子チケットサービスはそれまでも大手企業のサービスがありましたが、teketはアマチュアのアーティスト支援をめざしているため、審査不要で誰もが自分のイベントページをすぐに作成でき、即日で電子チケットを販売できることが特徴です。リリース後は、特に若年層のオーケストラやアーティストといったイベント主催者から、「チケット係の負担が大きく軽減された」「観客が当日受付で長時間待つことがなくなった」などの好意的な評価を得ることができました。

03 ターニングポイント

コロナ禍という窮地を前向きに捉えたアップデートによってサービスが爆発的に広がる

たしかな手応えとともにリリースしたteketでしたが、直後に想定外の事態が起きました。新型コロナによる緊急事態宣言から、コンサートなどのイベントが軒並みキャンセルになってしまったのです。事業計画も大きく変わることから、社内では開発資金の打ち切りの話も持ち上がりました。しかし、この大変な状況だからこそ、アーティストやオーケストラ団体への支援が必要だと考え、コロナ禍を今後あらゆる取引が大きく電子化に変化していくチャンスでもあると前向きに捉えました。そして、サービスの存続に必要最小限の資金を確保しながら、特にニーズが高まっていたオンライン配信の有料販売機能をわずか2週間で開発し、2020年4月にリリース。ピンチをチャンスに変えると意気込んで追加した機能は、登録会員数が対前月比で55倍という、想定をはるかに上回る爆発的な反響につながりました。
アマチュアアーティストの支援がteketの存在意義。その後もニーズや課題の変化に応じてスピーディな機能追加を重ねています。緊急事態宣言が解除されてからもしばらくはイベント開催のハードルが高く、間隔を空けての座席販売や緊急連絡先の取得が求められるなど、主催者の負担は増えていきました。teketとしてもコロナ対策の専用ページを作成し、緊急連絡先の取得機能をリリースするなど、課題が見えるたびにサポートを強化すべく機能のアップデートを進めていきました。
また規制の解除後も、電子チケット化の流れは続き、当初は電子チケットに前向きでなかった層の捉え方にも変化が見られるなど、サービスには追い風の状況も生まれてきました。アーティスト支援をさらに強化していくため、指定席の販売機能や来場者を分析するCRM機能など、電子チケットだからこそできることも追求し続けています。なかでも、「応援メッセージ」機能が主催者のモチベーション向上に貢献していることを知った時は、やってきたことが実を結んだ気がして嬉しかったですね。

04 これからの展望

ドコモのエンタメ事業へ貢献しつくる人も楽しむ人ももっと幸せになれる世界を実現したい

「世界中の夢中をつくる」をミッションに掲げる私たちは、これから音楽ジャンルに留まらず、あらゆるエンタメを支える存在として、サービスを拡大していきます。エンタメをつくる人たちを支え、世界がエンタメで溢れるようになれば、世界はもっと楽しく、幸せになると信じています。さらに、エンタメをつくる側だけでなく、楽しむ人にとっても「teketを使うと、知らなかったエンタメに出会える」ようなサービスへの進化を実現し、夢中になれる体験を多くの人に届けていきたいと思っています。
一つのサービスを超え、ドコモグループという視点に立つと、teketをdocomo STARTUPというボトムアップ型の創業プログラムでの成功事例にして、新規事業の創出に力を入れるドコモをさらに活性化していきたいという思いもあります。コンシューマ通信事業を基盤としながら、有形無形の商材を豊富に揃え、いいとこ取りでサービスを開発できるところがドコモの強みですし、大企業の安定性とリソースを背景にしつつ、起業家精神を発揮して新たな事業に挑戦することができます。私たちはteketのプロジェクトを通じ、世の中の大きな変化に対して柔軟かつスピーディーに対応し、一気にサービスの認知度や利用者数を拡大するという得難い経験ができました。若手でありながらも、自由にサービスを企画してオーナーになれるチャンスは日本の大企業の中でもなかなかありませんから、これから入社される方にもぜひこの環境を活かして挑戦し、共にドコモグループを盛り上げていきたいです。

※掲載内容は2023年12月時点のものになります

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