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自らの熱量で、NTTグループの
オープンイノベーションを創出する

十川 良昭

株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ(出向)
インキュベーション担当

十川 良昭

2005年NTTドコモに新卒入社。モバイルネットワークのインフラ業務に従事する。その後、スマートフォン黎明期にネットサービスの世界を志し、楽天への出向も経験。一貫してWeb、アプリのサービス企画運営に従事し、様々な形態(サブスク、個別課金、B2C、C2C等)やジャンル(情報配信、エージェントサービス、オークション、ショッピング、ファッション、トラベル等)のサービスを担当。現在は出向先のNTTドコモ・ベンチャーズにて、これまでの経験を生かして、スタートアップとNTTグループでのイノベーション創出にコミット中。

NTTグループの事業発展に寄与する、スタートアップ投資

NTTドコモ・ベンチャーズは、NTTドコモ100%出資子会社のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)です。通常のVC(ベンチャーキャピタル)と大きく違うのは、キャピタルゲインを得ること以上に自社の戦略目的を重視していること。NTTグループ全体の事業やプロダクト・サービスの発展につながるスタートアップ企業に出資して、オープンイノベーションを実現することを目指しています。

国内外のスタートアップを対象にした、NTTグループとのイノベーション創出。その手段として、累計700億円のファンド運営やスタートアップ関連のイベント開催、スタートアップ育成プログラムの運営などをおこなっています。中でも私は、ステージの若いスタートアップや地方のスタートアップを中心としたイベントをメインに担当。イベントは、NTTグループに限らず同じように投資先を探している事業会社の方々に対して、スタートアップ側がプレゼンテーションをする場です。まだ世の中に知られていない有望な企業を発掘し、オンラインでコミュニケーションを取りながら毎週のようにイベントを開催しています。

この仕事の面白さは、やはり「未知との遭遇」ですね。スタートアップの皆さんは、大企業や中堅企業と比較するとかなりニッチな課題に取り組んでいることが多いので、ソリューションの幅が狭いことは否定できません。ただその代わり、大企業では対応できないようなスピード感とスコープで戦っている。そんな尖ったやり方やソリューションを目の当たりにできる日々は非常に充実しています。

難しいのは、それらを大企業と融合させること。いわゆる文化や考え方はもちろんのこと、大企業が求める完成度とスタートアップが許容する完成度には差があるので、その両者が手を組み共に走り出すには相当のハードルがあるなとつくづく思います。ですが、それをカスタマーファースト(お客様目線)という共通の軸をベースに調整していくことが私の役割であり、大きな醍醐味でもあります。

イノベーションの創出を実現するのは、自分自身の熱量だ

イノベーションの創出を実現するのは、自分自身の熱量だ

NTTドコモ・ベンチャーズは社員10名ほどの小さな組織ですが、ドコモのみならず、NTT東日本やNTTコミュニケーションズなどNTTグループからの出向者や転籍者で構成されています。私自身も出向する前は、ドコモでdマーケットの全体戦略など、サービスの企画運営に携わっていました。その中でスタートアップ企業のソリューションを取り入れることになり、NTTドコモ・ベンチャーズのシリコンバレーにある拠点とやり取りをしていたことがあったんです。コミュニケーションをとっていくうちに、スタートアップのソリューションを活用する側ではなく、発掘して紹介する側の方が楽しそうだなと思うようになり、現在に至ります。

スタートアップを探したり、ドコモの事業部との協業を考えて引き合わせる仕事には、大きなやりがいを感じています。気を付けているのは、無理やり協業事例をつくるようなやり方はしないということ。儲かりそうだから出資したいと思っても、CVCなのでNTT側にとってのメリットやオープンイノベーションの要素がなければ出資する意味がない。あくまでも、お互いに「いいね、一緒にやろう」というWin-Winの関係でなくてはやるべきではないので、そこは常に注意しています。最終的に必要なのは、自分の熱量ですね。本業で忙しい事業部の人たちにロジックで説得をするのもそうですし、NTTグループすべての会社のすべての事業が対象になるので、事業部側の理解を得るのにも労力がかかります。それでも未来の大きな可能性を見据えて、自分自身の熱量を武器に走り切る。それに尽きるのかなと思います。

私が得意なのはECをメインとしたデジタルマーケティングなのですが、今興味をもって注目しているのは脱炭素領域。もっと枠を広げると、持続可能な社会を目指すSDGsの世界です。DXを推進して事業効率を上げようという施策もわかりやすくていいのですが、もっと心温まるような社会貢献につながる事業を、NTTグループとして取り組んでいきたい。世の中には、本当に驚くような視点ですごいビジネスを生み出しているスタートアップがたくさんあります。たとえば、廃材をアートにして、その売上で開発途上国に学校をつくる会社があったり、水道管がいらない循環型の濾過システムを備えた手洗い器をアフリカに広げる活動をしていたり。自分自身が良いと思ったサービスを、自分の熱量をもって事業部に掛け合い、連携する。今後はそうした事例を生みだしていけたらいいなと思っています。

携帯電話・スマートフォンは、地球上で最強のメディア

ドコモに入社を決めた理由にもつながりますが、やはりドコモという会社と人が好きなんです。24時間365日、人の生活と共にある携帯電話・スマートフォンには無限の可能性がある。地球上で最もインプレッション数(登場回数)が多く、最もパーソナライズされうるメディア、つまり最強の媒体だと思っています。その期待と可能性に応えるサービスを考えられるのは、とても幸せなことです。社内には優秀な人が多いので、「この人たちと一緒に仕事がしたい」と思える環境にも魅力を感じています。

ゆくゆくは、総括や人事といったコーポレート側の仕事も経験したいですね。あるスタートアップでは、コーポレート系の部署を「アクセラ担当」と名付けているそうです。「支える」というよりは「会社全体が安心して気持ちよく走れる(アクセルを踏める)」環境を実現するチームという解釈で、その価値は社内的にも非常に高く認識されていると聞きました。ドコモでも、皆が思いっきり走れるような、余計なことに時間を使わなくて済むような、そんな環境を用意できればもっと大きなインパクトを生み出していけるのではないか。そんなイメージが私にはありますし、それが少しずつ現実になってきている実感もあります。

様々な経験を通して感じているのは、ドコモでは強制的に成長させられるのではなく、やるもやらぬも自分次第だということ。私としては、それが自分に合っていました。自由な社風があるからこそ、自分で自分に負荷をかけられる人には向いていると思います。“これまでのドコモ”にとらわれることなく、“これからのドコモ”だけを見据えて仕事に打ち込める人と、一緒にチャレンジしていきたいですね。

※所属部署・記事内容はインタビュー時のものです。

キャリアパス

2005

NTTドコモに新卒入社。モバイルネットワークのインフラ業務に従事。その後Web、アプリのサービス企画運営に従事。

2020

NTTドコモ・ベンチャーズに出向。これまでの経験を生かして、スタートアップとNTTグループでのイノベーション創出にコミット中

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